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読んだ本の感想ブログ。

【読書メーター】2015年01月まとめ

2015年1月の読書メーター
読んだ本の数:21冊
読んだページ数:4136ページ
ナイス数:60ナイス

ワールドトリガー 9 (ジャンプコミックス)ワールドトリガー 9 (ジャンプコミックス)感想
各登場人物の見せ場が続く。皆カッコイイけれど、侵攻編の決着が次巻に持ち越しというのは少し長いかなあ。風刃起動で2ヶ月お預けはキツイです(笑)。一番面白かったのは遊真のヴィザ戦。読者にとっては既知の情報(かつ遊真にしかできない)なんだけれど予想のつかない思い切ったアイディアだし、その決意をするに当たりもう一人の主人公である修の影響を受けているんだなあと思われる描写もいい。パワーインフレではなく、これからもこういうエピソードや登場人物たちの積み重ねたものを鍵とする作品作りに期待します。
読了日:1月5日 著者:葦原大介
きょうは会社休みます。 7 (マーガレットコミックス)きょうは会社休みます。 7 (マーガレットコミックス)感想
相変わらず物語を動かしていくのが周囲の人物ばかり。それも花笑にとって都合のいい展開ばかりなので緊張感に欠ける。33歳で、ちょっと堅物?奥手?で、二人の男性から好意を持たれるだけの魅力がある人物なんだということろをちゃんと描いてほしい。前巻の総合職転換に引き続き、大学院進学の件もこのまま流してしまうのか。そういうところこそ調理のし甲斐があるところなのに、エピソードが上滑りなのがどうも気になる。作者さんにはもう少し頑張ってほしいけれど、下手に人気作のようなので難しいかもね。
読了日:1月10日 著者:藤村真理
純潔のマリア exhibition (アフタヌーンKC)純潔のマリア exhibition (アフタヌーンKC)感想
本編の補完というか、本編読了の人が読むとにんまりできるかな、という短編集。本編はハトが可愛かったので、最後の話がお気に入りです(しかしいまだにハト呼ばわりってのはちょっと可哀相!)。顔と前髪はマリア、髪の長い部分のウェーブはエゼキエルなんですね。
読了日:1月10日 著者:石川雅之
暮らしの中にある日本の伝統色 (ビジュアルだいわ文庫)暮らしの中にある日本の伝統色 (ビジュアルだいわ文庫)感想
その言語の色の名前は、その言語が話されてきた場所の自然や習慣といった話者の感性が凝縮されたものだと思う。しかし、いまや文学的表現や服飾(和装)の世界くらいにしか生きていない。初めて知った色も多かったし、日常で中々口にする機会が減ってしまっているのは少し寂しいけれど、日本の景色に佇むたくさんの色に気づくことができ、胸のときめく一冊だった。
読了日:1月11日 著者:和の色を愛でる会
クジラの子らは砂上に歌う 1 (ボニータコミックス)クジラの子らは砂上に歌う 1 (ボニータコミックス)感想
気になっていたものの、何となく雰囲気モノかなあと思って手に取るのが遅くなってしまった。蓋を開けてみれば、ファンタジー好きでも満足のゆく世界観と書き込み。そしてまたもや勝手に日常系かと思っていたところを裏切られる過酷な展開。どことなく感じる退廃感や閉塞感が、少し漫画版ナウシカを思い出させる。総じて面白いんだけれど、あとがきは芝居がかっていない方が好みだった。本編はよかったのに、あれだけがちょっと蛇足。
読了日:1月12日 著者:梅田阿比
クジラの子らは砂上に歌う 2 (ボニータコミックス)クジラの子らは砂上に歌う 2 (ボニータコミックス)感想
この世界に生きる人々の言葉や文化や能力や制度、そのような要素だけでも読ませる土台が整っているのに、更にその上に乗ってくる物語が、人の命や心への問いかけであったり、泥クジラや外の世界の謎解きといったミステリ要素も含んでくるので、1巻に引き続き読み応えがあった。果てしなく続く砂の海と同じように、どこまで行っても救いはないのではないのかと、そんな過酷さが漂っており、ページをめくりたいという緊張感を切らさない。
読了日:1月12日 著者:梅田阿比
クジラの子らは砂上に歌う 3 (ボニータコミックス)クジラの子らは砂上に歌う 3 (ボニータコミックス)感想
チャクロたちが「生きる」ことを選択したということは、即ち戦うことではあるのだけれど……この巻のラストは素直に希望と捉えてよいのかどうか。この過酷で理不尽な運命を背負わされた人々には救われてほしいのだけれど、すっきりと晴れない気持ちが残る。淡々と描かれているようで読ませる。
読了日:1月12日 著者:梅田阿比
海月姫(15) (KC KISS)海月姫(15) (KC KISS)感想
映画化公開に合わせ、短篇ストックを足してでもこの時期に新刊を出したような。月海の奪還も割とあっさり済んでしまった。「渾沌」の話は興味深かったけれど、ファヨンとの約束を果たすなら、既に切ってしまったファッションショー以上のカードが何になるのか。ジジ様が動き出したのは伏線となるか。そろそろテンポアップしてほしいところ。短篇は、まややのニート描写というかダメ人間っぷりが何だか他人事に思えず……身を捩って笑わせていただきました。まややは妙に気合い入っていたような。
読了日:1月13日 著者:東村アキコ
ジョーカー・ゲーム (角川文庫)ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
読了日:1月17日 著者:柳広司
マギ 23 (少年サンデーコミックス)マギ 23 (少年サンデーコミックス)感想
シバが思いの外重要キャラに(ソロモン王だからシバの女王か)。このご時勢だからこそ考えてしまう。平和や幸せって何なんだろうね。智慧を持つ生き物は本当に罪深い。生まれ持った運命に抗っているように見えるソロモンも、所詮はダビデ王の掌の上で踊らされていたに過ぎないのだろうか。
読了日:1月20日 著者:大高忍
ちーちゃんはちょっと足りない (少年チャンピオン・コミックスエクストラもっと!)ちーちゃんはちょっと足りない (少年チャンピオン・コミックスエクストラもっと!)感想
先ず着想に舌を巻くし、漫画ならではの表現も活きていて、その点では文句なしに読み甲斐のある作品。ただ、好きな作品か、また読みたいかと訊かれたら、あまり好きなタイプではないし、もう読まなくてもいいかも(笑)。部活に打ち込んでいて、幸か不幸かその手の悩みとは無縁だったんだよなあ。妙な自信もあったし。ただ、藤岡の初登場シーンで、よくいがちなワルぶってる感じの子ね、と思ってしまったのは本当に恥ずかしく思った。
読了日:1月20日 著者:阿部共実
武士道エイティーン (文春文庫)武士道エイティーン (文春文庫)
読了日:1月21日 著者:誉田哲也
GIANT KILLING(34) (モーニング KC)GIANT KILLING(34) (モーニング KC)感想
巻数も大分大きくなってきて、リーグ戦の戦歴の記憶もあやふやになってきていたけれど、思いの外ETUはいい順位につけているじゃないですか。タイトルを狙うというチームの意志がまとまった強さが備わり今まさに「乗っている」のも事実だし、ダルファーの言うように成熟していないというのも事実。勝ち点的にもメンタル的にも、大阪G戦はものにしないと始まらない。ジャイキリの着地点が見え始めてきたところで、あとどれくらい続くのか、2つの意味で気になっている(笑)。
読了日:1月23日 著者:ツジトモ
Dの魔王 2 (ビッグコミックス)Dの魔王 2 (ビッグコミックス)感想
角川書店の小説『ジョーカーゲーム』が原作だと知らないで読んでる人も少なくなさそうな。原作既読でも、漫画版では処々に構成の変更があるため、読んでいて楽しめた。特に『魔都』の視点変更は思い切っていて、次巻にも続くが楽しみである。霜月かよ子の絵はちょっと硬派なストーリーと相性がよい気がする。表紙デザインもお洒落。
読了日:1月25日 著者:柳広司,霜月かよ子
Dの魔王 3 (ビッグコミックス)Dの魔王 3 (ビッグコミックス)感想
完結。原作小説との表現上の違いも楽しめたので、原作続刊を同様にコミカライズするのもアリだと思う。締めの『XX』は賛否両論ありそうだけれど、顔が見えず何事も完遂するスパイたちの中には、(スパイとしては)ダメな奴もいるんですよ、だって人間だもの、と言われているようで、意外性を感じつつもちょっと感慨深かった。ラストシーンの魔王は原作版の方が好みかな。
読了日:1月25日 著者:柳広司,霜月かよ子
魔法使いの嫁(1) (ブレイドコミックス) (BLADE COMICS)魔法使いの嫁(1) (ブレイドコミックス) (BLADE COMICS)感想
帯にばーんと「人外×少女」と書かれ平積みにされているのに拒否感があり、中々手に取らなかったが、ようやく読んでみた感想はやはり「ときめかない」だった。肌が合わないというよりも、単純に漫画として凡庸な印象。キャラクターも設定も物語も「それっぽい」だけ。思いつくままに綴られた創作ノート感は拭えなかった。と、ここまで辛口なのは「売れている」を自称しているから。作者の力量以外にも課題があると思われる。
読了日:1月25日 著者:ヤマザキコレ
魔法使いの嫁 2 (BLADE COMICS)魔法使いの嫁 2 (BLADE COMICS)感想
主人公二人の描写が不足しているように感じる。エリアスには謎を残すとしても、日本人で読者目線に近い智世の人と形をもう少し理解したいところ。非日常世界への接続口として活きないし、この状態で何か行動されても物語の都合に感じてしまう。「あと3年」とか「モルモット」とか言われても緊迫感がない……エリアスが何とかするんだろうし。夫婦という形の必然性も見えてこない一方で、猫夫妻の方が夫婦話として印象に残るのもどうなんだろう。モチーフ集めから作家性に昇華できていればよいのだけれど、どうも後者の部分が力量不足なのでは。
読了日:1月25日 著者:ヤマザキコレ
神様の御用人 (メディアワークス文庫)神様の御用人 (メディアワークス文庫)感想
作品も自分も消化不良という感じ。語り手の視点のブレ、説明で済ましてしまいがちなところも気になった。漫画との比較になってしまうが、『夏目友人帳』の方がひとつひとつのエピソードにカタルシスがあるし、『ノラガミ』の方が神と人間との関係性(ルール)をはっきりさせていてキャラも立っている。「神様にもお願いごとがある」というアイディアを、あともう二捏ね三捏ねしてみてほしいなあ。キャラにもあと一工夫。神様が案外俗っぽくて時代に順応して生きているっていうのは、いかにも日本の八百万の神様という感じで好きなんですけどね。
読了日:1月28日 著者:浅葉なつ
君は淫らな僕の女王 (ヤングジャンプコミックス)君は淫らな僕の女王 (ヤングジャンプコミックス)感想
想像以上にストレートに卑猥な台詞を吐いていたのが却って清々しくて、「エロギャグ」というジャンルだと思いそれほど不快感なく読めたと思う。少々つっこみたい部分もあったものの、作画の可愛さもあり、案外普通のラブコメといえばラブコメかも……なんて思ってしまう自分が悔しい(笑)。メガネ君無敵伝説(自説)がまたひとつ補強された。
読了日:1月31日 著者:岡本倫
レトルトパウチ! 1 (ヤングジャンプコミックス)レトルトパウチ! 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
読んだことのある横槍メンゴ作品の中で一番好みだった。ここまで突き抜けてくれるといっそ笑うだけ! という感じで。「彼女は”処女四天王”の中でも最弱…」やら「左手は添えるだけ」やら、お約束の使い方も効果的だった。天我って名前ももしかして……。少し榎本ナリコを彷彿とさせる絵柄。相変わらず可愛い。
読了日:1月31日 著者:横槍メンゴ
信長のシェフ 11 (芳文社コミックス)信長のシェフ 11 (芳文社コミックス)感想
大きな物語は確かに歴史をなぞるのだけれど、血の通ったキャラクター同士の物語として見たときには、やはり色々と思うところが出てくる。ついにやってきた浅井との戦いは、結末を知っていても哀しかった。この後、明智光秀の物語なども目にすることになるんだろうか。楓がひとまず無事だったことに一安心。そして、ようことの再会で、ようやくケンの過去に迫ることになるか。
読了日:1月31日 著者:梶川卓郎

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